DVD 王妃マルゴ

  • 王妃マルゴ(1994) – goo 映画
  • 言語 フランス語
  • 字幕: 日本語
  • リージョンコード: リージョン2
  • 画面サイズ: 1.78:1
  • 販売元: パイオニアLDC/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • DVD発売日: 2002/11/22/2012/07/13
  • 時間: 144 分
  • 定価: 3990円/1500円

鑑賞メモ

アンリ四世妃マルグリット・ド・ヴァロアが主人公の、デュマの小説を映像化したもの。小説も映画と同年に翻訳が出版されました。

 

当時から「パリ=華やか」という図式は一般的だったようですが、現代の我々からみると、確かに大都市ではあるけれども全体的に陰鬱な感じで、ショッキングピンク的な華やかさではありません。貴族たちも確かにキレイなものは着ていますが、華やかというよりは退廃的。そんな空気をよく現しています。ナヴァル王アンリ(のちのアンリ四世)の支持者のユグノーたちは、やはりみんな黒い服を着ています。アンリの改宗と服装の変遷をみていくのもマニアックな楽しみかたです。前半のハイライトは「サン・バルテルミーの虐殺」なのでコリニー提督の出番も多いですが、彼が主張していた「フランドルへの出兵」というのは、ウィレム一世に請われたネーデルランドの「反乱」のための援軍のことです。ここでコリニー提督が殺されてしまったため、この後しばらくウィレムの「反乱」は劣勢を強いられることになります。

マルゴの母カトリーヌ・ド・メディシスは、娘のマルゴとナヴァル王アンリを結婚させておきながら、「息子たちが次々死んで最終的にナヴァル王がフランス王位を継ぐ」という予言を信じて、ナヴァル王の暗殺を試みます。(この方法と頻度は原作のほうがえげつないです)。マルゴは夫のナヴァル王とは互いに愛情こそないものの、兄弟たちや母后の暗殺の魔の手から逃れるための政治的同志となります。マルゴの兄弟である次兄の国王シャルル九世、三兄のポーランド王アンリ(のちのアンリ三世)、弟のアランソン公(のちのアンジュー公)フランソワは、いずれもお互い憎みあっている曲者揃いで、マルゴがいちばんまともに見えるほどです。

映画と原作小説を比較しながら観ても面白いのですが、意外に小説のほうのマルゴは純愛路線です。映画のほうが、侍女のヌヴェール公爵夫人アンリエッタも含め、かなり奔放に描いてあります。デュマの作品としては初期のもので、マルゴの愛人ラ・モル伯とアンリエッタの愛人ココナス伯の友情は、のちの『三銃士』にも受け継がれていると指摘もされています。もっとも、彼らは王位をめぐる陰謀に巻き込まれ、国王シャルル九世の命を狙った犯人に仕立て上げられて最後には処刑されてしまうのですが…。(この陰謀事件も史実です)。

しかし母后カトリーヌは自身が毒薬使いでもあるので、手を変え品を変え、次から次と様々な毒殺方法で攻撃してきます。どこまでがフィクションかは別としても、若い頃のアンリ四世は本当に大変だったんだなあ…としみじみ思います。

Movieclips Film Festivals & Indie Films より(英字幕版予告編)


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