洋書購入方法

大学生協に手書き伝票で注文して半年以上待たされたりしていた頃からすると、昨今は、

  • インターネット書店の普及
  • インターネット上での決済

などにより、洋書は非常に手に入りやすくなりました。ただ、やはりオランダ語書籍の入手は、英語の書籍にくらべると一手間かかるのが実情でしょう。幸い(?)、管理人は貿易関係を生業としていますので、洋書の購入について注意点をまとめてみました。ただし、あくまで私見です。絶対的基準ではありませんので、ご自身の責任での購入が可能なかたのみ参照をお願いします

英語図書の入手方法

Amazon.com Logo

月並みですが、まずは「Amazon.co.jp」が良いかと思います。新刊の場合、在庫ありと表示されたもの(ほとんど無いですが)は、日本のアマゾン倉庫に在庫があるのでまったく和書同様です。マーケットプレイスの場合でも、国内・海外配送ともに同じ+350円の送料追加のみで購入できるのが嬉しい。支払方法も複数ありますので、カード決済が心配な人にもおすすめです。もちろん、楽天や紀伊国屋など他の洋書を扱う書店も同様です。唯一安心しておすすめできる方法。

注意点は、海外からの配送の場合、和書を購入する感覚(2-3日で到着)に比べるとリードタイムがかかること。「1-3週間」などとかなりあいまいな配送予定が表記されています。洋書のマーケットプレイスの書店(英国・米国の書店が多いようです)の「評価レベル」が国内店と比べて総じて低いのは、2週間程度待たされただけでも「遅い」と感じる購入者が多いがゆえと思われます。海外から半月以内で着いたら御の字です。心と時間の余裕をもって注文しましょう。

国内の書店で探せなかった場合や英語以外の図書の場合は、次項「蘭語図書の入手方法」を参照ください。

アマゾンのインターナショナルを使う手もあります。実は、アマゾン日本のアカウントがあれば、同じアカウントを用いてアマゾン米国や英国などから簡単に買い物ができます。ただし、アマゾン日本でも買える洋書は、送料を含むとほとんど価格が変わらないので、為替がよほど良くないかぎり、インターナショナルで購入するメリットはあまりないです。クレームも当然英語対応です。また、日本と違い、支払はほぼカードのみ。独語・仏語図書など、アマゾン日本にない図書を探すときのみに使ったほうが、リスクヘッジとしては良いと思います。海外アマゾンでも日本同様にマーケットプレイスが利用できますが、「International delivery」と明記されている出品者からのみ可能となり、カートに入れてみないと実際の送料がわかりません。送料は日本円で2,000円前後が最多価格帯でしょうか。

蘭語図書の入手方法

Logo De Slegte

非常に使いやすいアマゾン日本ですが、英語以外の出版物に関しては全体的に弱いです。オランダ語の本は検索すると意外と抽出され、注文もいちおう可能ですが、買えたためしがありません。(数週間~数ヵ月後に入手不可連絡が来ます)。インターナショナルのアマゾンでも、独語や仏語に比べ、蘭語図書の取り扱いは多くありません。

蘭語を含め英語以外の書籍は、本国のネット書店等と直接売買するのがいちばん早いです。ネット書店の多くは日本向け発送可能ですが、当然日本語表記のサイトなどは皆無なので、規約等外国語で理解する必要があります。また、Web上でクレジットカードを使用したり海外発送を伴う個人輸入は、支払・輸送に予期せぬトラブルも想定されるため、ご自身の責任でおこなうことが大前提となります。

管理人は「abebooks.com」を通して購入することが多いです。オランダ語の古書を全世界から検索できるのは魅力です。が、オンラインマーケットプレイスシステムの特性上、最終的には海外の個店との取引であることに変わりはありません。(決済のみabebooksが統一窓口です)。さらに、書籍重量によっては注文後に送料の追加料金を打診される場合もありますし(逆に下がる場合もありますが)、国や店によってデリバリーも1週間~数ヶ月とまちまちです。注文から2ヶ月以上音沙汰のないことなどもザラで、結局到着せず追跡もできなかったという場合も何度もあります。理由については次の項で。

abebooksで探せない場合は、なんとかして個店を探します。大きい店はサイトも英語対応しています。経験上、オランダの古書店とのメールもほとんどすべて英語でのやりとりになりますが、残念ながら小規模書店は、Web自体は英語対応されていないこともあります。

海外DVDの入手方法

DVD video logo

日本語版のない映画作品など、現地仕様DVDについてです。ヨーロッパと日本のリージョンコードは幸いにして同じ「2」ですが、映像システムが違うとかで、通常の家庭ではテレビ画面で観ることはできません。PCのDVDスーパーマルチドライブなら観ることができるものもけっこうあります。(スペックにもよりますので要確認)。または、リージョンフリーのDVDプレイヤーを購入する方法もあります。管理人はパイオニア製のを使っています。(動作がたまにあやしい5000円程度の安いやつです)。

アマゾン日本で販売しているインポートDVDは、ほとんどリージョンコードが1(アメリカ)です。リージョン1の視聴環境がある場合でなければ、購入しても観ることができません。また残念ながら各国のアマゾンでは、DVDを日本から注文しようとするとリージョンエラーがかかり、注文が自動キャンセルされる場合も多いです。現地調達か、国外発送対応可能な本国のネット販売店等で購入するほかないようです。

各国のアマゾンのマーケットプレイスの一部では、上記のリージョンエラーがかからず購入できる場合もあります。

配送期間について

TNT Post

ところで、なぜ在庫があるにもかかわらず、到着まで何ヶ月もかかるの?という疑問があると思います。ここでは、「ヨーロッパからの配送」について簡単に説明します。

海外からのトラッキング(貨物追跡)ありの発送は、個人にとっては非常に高額な送料がかかります。例えば、個人がクーリエ(DHLとかUPSとかの国際航空宅配便)でヨーロッパにA4サイズの封筒を送るだけでも、5000~6000円位は当たり前にかかります。個人が本一冊にこの送料をかけることはあまり現実的ではないため、各個店はできるだけ安い配送方法を設定します。

安いといえば、普通航空郵便。さらに、「SAL便」というのを使う場合があります。これは、貨物がある一定量たまるのを待ってから航空機に搭載するという方法です。運が良ければ早いこともありますが、同じ便に乗せる貨物がなかなか集まらない場合は3週間くらいかかることもあります。いずれも航空機に乗っている時間は短いですが、国内輸送や通関などの作業で若干の時間がかかります。このような航空郵便は最速でも1週間~10日はみたほうがいいと思います。もちろん、いずれも国内の普通郵便同様、トラッキングも保証もありません。

ここまでは航空便の場合。もっと安くしようとすると、船便を使われる場合があります。ヨーロッパから日本まで船でかかる時間は、「最短航路かつ直行でも約30-40日」です。旅客機のアジア周りヨーロッパルートと同様、運賃の安い船会社を使用すれば、中東・インド・シンガポール・香港・釜山などでの積み替え(複数港での積み替えの可能性も多分にあり)があり、早くても各港で+1週間程度はかかります。また、積地(ヨーロッパ)・揚地(日本)でそれぞれ通関がありますが、船便の通関は航空便よりも長くかかり、これもそれぞれ+1週間程度。さらに、ヨーロッパ内の陸地輸送日数も含めなくてはなりません。つまり、船便の場合、最短でも2ヶ月はみたほうが良いということになります。さすがに3ヶ月以上届かない場合は問い合わせたほうが良いと思いますが、追跡は難しいので、諦めざるを得ない場合もあります。

多くの書店は注文時に、「Standard」「Priority」の二種類の送料を設けています。明らかに価格と期間に差がある場合、「Standard」は船便の可能性もあるかもしれません。急ぎで入手したい場合は、あらかじめ書店にどのような配送方法か、どの配送会社を使うのかなど問い合わせをおすすめします。

クレジットカード以外での取引方法

海外の小規模書店からの購入方法として、「日本の古本屋」の海外版のような検索の窓口だけになっているウェブサイトも存在しています。検索システムと最初の注文フォーマットだけは共通ですが、その後は注文者と個店とでメールでのやりとりをして発送・決済を交渉していくことになります。このようなサイト内の個店の中には、「クレジットカード不可」としている個店も多く存在しています。小規模店舗にとっては、ネットでのクレジットカード払いのデメリット(安全性や個人情報保護のリスク・手数料が高い等)が大きいんでしょうね。

以下に挙げた方法は、いずれも個人的にはできるだけ避けたい方法なので、決してお勧めしません

ペイパル PayPal

PayPal logo

なんだかいまいち日本国内でのローカライズがこなれていない感があって避けていたペイパルですが、先日とうとうアカウントを作成しました。クレジットカードをあらかじめ登録しておいて、決済代行をしてもらうサービスと考えて良いかと思います。クレジットカード決済をやめてこちらに流れた小規模個店が増えている気がします。

参考: ペイパル 日本公式HP

とりあえず現在は、個人で使用する場合は手数料もアカウント維持費も無料です。また、

  1. 支払相手先の指定してきたメールアドレス
  2. 支払合計金額

のたった2つの情報を入れれば決済が済むので、支払の手続自体は思った以上に楽です。300字程度のメッセージも同時に送れます(オーダーナンバーやリファレンスナンバーを書いてあげると良いかと)。

しかしどうも最初のアカウントの作成で手間取るんですよね…。あまりウェブ決済に慣れていない人には正直まだ勧めたくはない方法です。ただ、下記の「外貨送金」と比べると手数料が雲泥の差なので、ペイパルと外貨送金のオプションしかない店では問答無用でこちらを選びます。また、10万円以上の取引が予想される場合、マネロン対策のため、免許証などの書類を添付して本人確認を受ける必要があり、登録に最大4週間程度かかるようです。

外貨送金

ABN-AMRO Logo new colors

海外の銀行口座への送金の場合、国内でのネットショッピング同様、前払が基本です。個人での外貨送金は窓口での取扱が基本でしたが、2013年あたりから都市銀行のネットバンキングやネット専用銀行でも、個人外貨送金サービスをはじめるところが出てきました。(管理人はネットバンクでの個人外貨送金サービスは未経験です)。

外貨送金をするときには、とりあえず次の2つのコードをおぼえてください。

  • 銀行と支店を特定する「SWIFT(スイフト)コード
  • ヨーロッパへの送金に特有の「IBAN(アイバン)コード」 (国名・銀行名・支店名・口座番号が一体になった30桁前後のIDのようなものと理解ください。しかも国によって桁数が違うんですコレが)

2つのコードについて、最も簡単かつ明確と思われる説明がありましたので、クリップしておきます。
よくあるご質問(こんなときは?)外国為替(北洋銀行ホームページ) Q4・Q5

銀行窓口での手数料は2,500-5,000円程度しますが、現在ネット送金では1,000円以下のところもあるようです。また、海外向け送金は送金手数料も高額ですが、万が一不備があった場合、「組戻手数料」という数千円の手数料が発生しますのでご注意。先方へは即日~1週間くらいで振り込まれます。

個人での海外送金には費用と時間と手間がかかります。管理人も、どうしても他の店で探せない本の場合、高い手数料を払って海外送金での取引をしたことも過去には1~2年に一度程度の割合でありました。今後は二度としたくないものです…。


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